今日は借りたDVD、「マタンゴ」を観ましたので、その事について書きます。



豪華ヨット「あほうどり号」で海に繰り出した7人の若い男女が遭難し、無人島に漂着した。
そこはカビや、不気味なキノコに覆われた孤島であった。
船も壊れ、島を出る事も出来ず、食べ物もろくにない生活が続き、彼らはエゴや欲望がむき出しとなり、やがて対立するようになる。
そんな時、不気味な怪物が出現するようになり、1人、また1人と禁断のキノコに手を出していく…。



キノコ嫌いになった人がいる事で有名な、和製ホラー映画の傑作。
僕は小学生ぐらいの頃から、怪獣映画の本で存在は知っていましたが、巨大な怪獣が出ないという理由で、あまり観る気になれませんでした。
しかし「クリーチャー大全―古今東西異形コレクション」を読んだ時、本作が高く評価されていましたので、観る事を決意しました。
実際観ての感想ですが、ホラー映画の名作として高く評価されている事もあって、中々面白かったです。
タイトルからして、マタンゴがメインキャラと思われがちですが、実際はそんなに登場せず、出て来たとしても「ワハハハハハハハ」と笑いながら、単にクネクネと動くだけなので、はっきり言ってそんなに怖くありません。
この映画の一番の見所は、やはりその人間ドラマです。
初めは仲が良かった男女達が、精神的に追い詰められていき、食べ物を独り占めしたり、自分だけ助かろうとして逃げ出したり、女性を巡って喧嘩するなど、エゴや欲望がむき出しになり、どんどん崩壊していきます。
本当に怖いのは、人間という事ですね。
またマタンゴは食べると、麻薬に似た症状が起きるみたいな事が、劇中で語られていましたが、実際に似たようなキノコが存在している事もあって、妙に現実味があったりします。
ひょっとしたら、それを食べてしまったら、マタンゴになってしまうかもしれません…。
ちなみにマタンゴの男声は、後のウルトラマンシリーズに登場する、ケムール人やバルタン星人の声として流用されたのは、あまりにも有名な話です。



スタッフ


本編
製作(プロデューサー):田中友幸
製作:清水雅 ※クレジット表記なし
企画:森岩雄 ※クレジット表記なし
原案:星新一福島正実(ウイリアムホープ・ホジスン「闇の声」より)
脚本:木村武(馬淵薫
撮影:小泉一
美術:育野重一
録音:矢野口文雄
照明:小島正七
音楽:別宮貞雄
整音:下永尚
監督助手(チーフ):梶田興治
編集:兼子玲子
音響効果:金山実
現像:東京現像所
製作担当者:中村茂
スチール:田中一清 ※クレジット表記なし


特殊技術
撮影:有川貞昌、富岡素敬
光学撮影:真野田幸雄、徳政義行
美術:渡辺明
造型デザイン:小松崎茂 ※クレジット表記なし
照明:岸田九一郎
合成:向山宏
火薬:山本久蔵 ※クレジット表記なし
造形チーフ:利光貞三 ※クレジット表記なし
操演:中代文雄 ※クレジット表記なし
監督助手(チーフ):中野昭慶
製作担当者:小池忠司
特技監督円谷英二
監督:本多猪四郎


キャスト

村井研二:久保明
関口麻美:水野久美
作田直之:小泉博
小山仙造:佐原健二
吉田悦郎:太刀川寛
笠井雅文:土屋嘉男
相馬明子:八代美紀
東京医学センターの医師:熊谷二良、岡豊、山田圭介
警察関係者:草間璋夫、日方一夫、手塚勝巳
東京医学センターの看護婦:林光子、一万慈鶴恵
マタンゴ中島春雄、大川時生、宇留木耕嗣、篠原正記
変身途中のマタンゴ天本英世、鹿島邦義、伊原徳




1枚目の画像は恐怖!戦慄!マタンゴの怪 - AMASHINと戦慄からで、2枚目は事務職員へのこの1冊 「マタンゴ」(‘63 東宝)から。


動画もありますので、もし良ければどうぞ↓

参考はマタンゴ - Wikipedia