今日は髑髏の火炎竜さんが紹介してくれた、「彼とルイズ」を読みましたので、その事について書こうと思います。


ドジやヘマばかりで「ゼロのルイズ」と言われている、落ちこぼれの少女ルイズ。
彼女は二年生への進級をかけた『春の使い魔召喚の儀式』で、偶然にも"彼"を召喚した。
最初はただの少年だと思っていたが、障害者なのか喋る事が出来ず、ただ単に"あ〜"、"う〜"などの唸り声を上げるだけ。
しかも好奇心が旺盛であり、感情の起伏が激しく、魔法の授業の時には練金で小石が真鍮に変わったのを見るや、怯えて暴れ出す程であった。
おまけに食欲も旺盛であり、テーブルの料理を食い荒らすなど、トラブルばかりを起こす問題児であり、ルイズもすっかり頭を抱えていた。
しかし彼女は"彼"を見放そうとはしなかった。
それは自分の使い魔だからというのもそうだが、"彼"が自分やシエスタに懐く姿が、自分自身が下の姉に甘える姿にとてもよく似ていたからだ。
しかし"彼"はただの人間ではなかった。
日が経つに連れて、彼はあっという間に身長20メートルぐらいの巨人へと成長していったのだ。
これに興味を持ったアカデミーの研究員達は、"彼"を実験体にしようとし引き渡そうとするが、ルイズは当然これを拒否する。
すると研究員達は、"彼"を無理矢理連れて行こうとする。
当然彼は暴れ出して、魔法学院から脱出する。
だがそんな時、ガリア南部の山地の中に点在するアンブランと言う村が何かに襲われ、村人全員が行方不明となる事件が発生する…。


これはウル魔と同じように、ゼロの使い魔と他作品との共演を描いたものであり、このエピソードは「フランケンシュタインと地底怪獣」(1965)との共演を描いた作品です。
内容はキャラクターがゼロの使い魔になっている以外は、「フランケンシュタイン対〜」とほぼ同じです。
「ウルトラ5番目の使い魔」がウルトラマンのキャラクターが登場している以外、基本的に原作と同様コミカルタッチである事に対して、こちらはそういう要素が一切なく、ルイズと"彼"の家族愛、または兄弟愛のような愛情がメインに描かれており、ゼロの使い魔にしては珍しく、シリアスで少し重いストーリーが展開します。
最後は原作と同じように"彼"は死んでしまいますが、ルイズはこの事をきっかけに、一人のハーフエルフの少女と協力して"異種族との和解と共存"を成立します。
"彼"が死ぬという事ではバッドエンドかもしれませんが、非常に前向きな部分が描かれていますので、そういう意味では後味が良いラストと言えるでしょう。
短編ではありますが、ちゃんと作り込まれており、中々楽しめる作品です。
もし興味のある方は、こちらをどうぞ



今回のルイズは、ドジやヘマばかりで落ちこぼれというところは原作と同じですが、ツンデレで暴力的な一面は一切なく、普通の女の子といった感じでした。
ウル魔と同じように、原作以上に成長している姿が描かれており、ある意味原作とは別人化しているかもしれません。

画像はここから。





フランケンシュタイン

ひょんな事から、ハルケギニアへ来てしまった謎の人物。
問題児ではあったが、自分に優しくしてくれるルイズに懐いていた。
巨人になってしまっても彼女に対する思いは変わらず、ルイズを守ってバラゴンに戦いを挑む。
原作では死体のいいとこ取りで造られた人造人間だが(「〜対地底怪獣」では、軍事目的で創造された人造人間)、このエピソードでは一切不明。
また作中ではフランケンシュタインの名前は一切出て来る事はなく(正確にいうと"フランケンシュタインの怪物")、ただ単に"彼"としか呼ばれていない。


演:チャールズ・オーグル(「フランケンシュタイン」(1910))、
   ボリス・カーロフ(「フランケンシュタイン」(1931)他)、
   ロン・チャニー・Jr(「フランケンシュタインの幽霊」(1942))、
   グレン・ストレンジ(「凸凹フランケンシュタインの巻」(1948)他)、
   クリストファー・リー(「フランケンシュタインの逆襲」(1957))、
   古畑弘二(「フランケンシュタイン対地底怪獣」(1965))など



バラゴン

大昔に韻竜と共に絶滅したはずの火竜の亜種「バラナスドラゴン」の1匹。
ルイズ達に襲いかかったところ、彼女を助けに来たフランケンシュタインと死闘を繰り広げる。
デビュー作では恐竜、または古代爬虫類の生き残りが怪獣化したもので(ただしバラナスドラゴンという名前は同じ)、GMKでは古の時代から日本を守っていた聖獣という設定でしたが、ここではドラゴンの一種として描かれています。
ちなみに劇中では、正式名称であるバラナスドラゴン、または怪物としか呼ばれていない。


スーツアクター中島春雄(「フランケンシュタイン対地底怪獣」(1965)、
          太田理愛(「ゴジラモスラキングギドラ 大怪獣総攻撃」(2001))
          ※ただし一部のシーンでは佐々木俊宜。


画像はここから。




大ダコ

ラグドリアン湖の水の精霊の使いである、巨大なタコ。
圧倒的な強さでフランケンシュタインを追い詰めて、湖の中に引きずり込んだ。
ファンタジーの世界に出現した事を考えるとクラーケンの一種、またはそのものなのかもしれない。

画像はここから。




最後になりますが、このエピソードに合いそうなBGM(歌詞・曲の雰囲気関係なく)がありましたので、それを紹介します!!


というわけで、これ以上やるとデカくなりすぎてしまいますので、今日はこの辺で終わりたいと思います。


それと、しばらくブログをお休みします。