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この前の土曜日に「片目の巨人」を観ましたので、その事について書きます。
古代神話の世界にようやく人間の光がさし始めた頃である。妖姫サイレンやユリシーズの計略にかかって眼を焼きつぶされ片目になったサイクロプス島のポリュペモスの子孫は、祖先の恨みを晴さんと、復讐の決意をひそかに秘め続けていた。サイレンを祖先とする美貌の女王カピスは兵を挙げてユリシーズの子孫アジサンドロ王の国、コオスを攻めてきた。王宮は包囲され、王妃ペネローペは従者に王子をたくしアジサンドロ王のもとへ走った。が、すでにアジサンドロ王は死んでおり、王妃は悲嘆のあまり捕われる。王子を抱いて脱出した従者の前に突如獰猛なライオンが飛び出してきた。食われそうになったちょうどその時、怪力男のマチステが現れ、そのピンチを救うのだった…。
当時ブームだった、ソード&サンダル映画の1本として作られた、イタリア製ファンタジー映画。
物語としてはユリシーズ(オデュッセウス)より、後の出来事を描いたものだが、あまり壮大性やスケールのデカさが感じられないのは、少し残念。
せっかく世界観やストーリーは悪くないのにな…。
サイクロプスも重要な存在に思えますが、その割には出番が少なく、しかもあっさり倒されしまうのも、拍子抜けしてしまう…。
う〜ん悪くはないんだけど、残念な所が多い、そんな感じです。
ちなみにこの映画の主人公であるマチステは、ヘラクレスやゴライアス(ゴリアテ)などと違い、神話や伝説などの登場人物ではなく、1914年に作られたサイレント映画「カビリア」で初登場した、映画オリジナルキャラクターである。
スタッフ
監督:アントニオ・レオンビオラ
製作:ルイジ・カーペンティエリ、エルマノ・ドナティ
原案:オレステ・ビアンコリ
脚本:ジーノ・マンジーニ
撮影:リカルド・パロッティーニ
編集:マリオ・セランドレリ
音楽:カルロ・イノセンツィ
美術:アルベルト・ボチアンティ
衣装デザイン:ジュリアーノ・パピ
キャスト
マチステ:ゴードン・ミッチェル(ミッチェル・ゴードンの名を使用する事もあり)
クイーン・カピス:チェロ・アロンゾ
クイーン・ペノファエ:ヴィラ・シレンティ
イフィトス:ダンテ・ディパオロ
マンバ・ザ・ブラック:ポール・ウインター
シロネ:アルド・バフィ・ランディ
アロニウス:ジオット・テンパスティニ
エフロス:マッシモ・リギ
サイクロプス:アルド・パディノッティ
1枚目の画像は映画 片目の巨人 - Atlas Against the Cyclops MOVIE-FANからで、2枚目はWatched jan-mar 2008から。
本編はこれ↓
Maciste in the Land of the Cyclops - 1/9 -
Maciste in the Land of the Cyclops - 2/9 -
Maciste in the Land of the Cyclops - 3/9 -
Maciste in the Land of the Cyclops - 4/9 -
Maciste in the Land of the Cyclops - 5/9 -
Maciste in the Land of the Cyclops - 6/9 -
Maciste in the Land of the Cyclops - 7/9 -
Maciste in the Land of the Cyclops - 8/9 -
Maciste in the Land of the Cyclops - 9/9 -
参考:片目の巨人 Movie Walker、SF MOVIE DataBank:片目の巨人、イタリア産マッスル史劇の全貌、剣闘士たちの反逆(マチステの巻)、剣とサンダルの挽歌 ~イタリア歴史活劇映画大全。