今日は借りたDVDの1つ、「ドラゴン怒りの鉄拳」を観ましたので、その事について書こうと思います。



清朝末期の上海。日清戦争日露戦争大日本帝国が勝利した数年後の1909年、中国武術の大家・霍元甲が謎の死を遂げた。
霍元甲がその年創始した精武館の愛弟子の陳真は、悲しみに暮れながらも師匠の突然の死に疑問を抱く。
時を同じくして始まった日本人柔道場からの執拗な嫌がらせ。ある夜陳真は、精武館に使用人として日本人スパイが紛れ込んでいる事を突き止め、やがて師匠の死の原因が、精武館を脅威だと感じた日本人柔道場主・鈴木寛の陰謀だと知り、陳真はたった一人で復讐の闘いへと向かっていく。



大ヒットした「ドラゴン危機一髪」に続いて製作された、ブルース・リー主演のカンフー映画第2弾。
観ようと思ったきっかけは、ブルース・リー主演の映画では唯一観た事がなかった事、そして日本人達の嫌がらせや、その陰謀に立ち向かうというストーリーが、自分がアニマックスで作ろうと思っている、特撮ヒーロー物的な作品の参考になると思ったからです。
実際観てみたのですが、中々面白く、個人的には代表作の「燃えよドラゴン」よりも面白いと思いました。
敵が日本人なのは良いのですが(むしろ悪役としての日本人を、もっと見てみたい)、道場を荒らしたり、ブルースに向かって「ここに入りたかったら、日本人の犬のマネをしろ」と言うなど、殆ど「北斗の拳」に登場するザコキャラみたいで、しかも広東語しか喋らない為、あまり日本人に見えなかったのは残念でした。
これなら本当に、全員日本人の役者を使ってほしかったです。
またこの映画で日本人軍団のボス、鈴木を演じているのは、かつてガメラシリーズで有名な大映が製作した「大魔神」シリーズで、主役の大魔神を演じ、「妖怪大戦争」(1968年版)で吸血妖怪ダイモンを演じた事で有名な、橋本力さんです(ただし日本語で喋るシーンは一切なく、声はおそらく別人による吹き替え)。
この映画の日本人は、橋本さん以外はみんな中国人の俳優が演じており、結果的にブルース・リーと戦った唯一の日本人となりました。
このようにブルース・リーのファンや映画ファンだけでなく、特撮ファンにとっても楽しめる作品だと思いますので、未見の方は是非どうぞ。
メインテーマも、ブルース・リー映画の中では、最高傑作ではないかと思えるほどカッコイイです!
実はジャッキー・チェン主演による本作の続編があり(「ウルトラQ」や「ガス人間第1号」のBGMが、流用されているらしい)、さらに和製ドラゴンとして有名な倉田保昭さんがラスボスを演じる、本作のリメイク版(?)も作られるらしいので、そちらも観てみたいです。


スタッフ

監督:ロー・ウェイ
製作:レイモンド・チョウ
脚本:ロー・ウェイ
音楽:ジョセフ・クー
撮影:チェン・チン・チェー
スタント:ジャッキー・チェン、ユン・ワー


キャスト

ブルース・リー
ノラ・ミャオ
ティエン・フォン
ジェームズ・ティエン
トニー・リュウ
ユニコーン・チャン
マリア・イー
橋本力
勝村淳
ボブ・ベイカ




1枚目はhttp://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005FXI6/hatena-ud-22/ref=nosim:title=Amazon.co.jpからで、2枚目は「精武英雄」霍元甲死す!(1)から。


動画もありますので、もし良ければどうぞ↓


2本目の動画で、ブルースと戦う最後の対戦相手が橋本さんです。
悪役なのに、かっこ良く見えるのは何故だろう?
ちなみに橋本さんがキックを食らって吹っ飛ばされるシーンがありますが、このシーンのスタントを、まだ無名時代のジャッキー・チェンが担当したのは、結構有名な話です。


参考:ドラゴン怒りの鉄拳 - Wikipedia