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昨日は「オズの魔法使」のDVDを買い、それを観ましたので、その事について書きます。
ストーリー
カンザスで暮らしている少女ドロシーは、愛犬トトと共に竜巻に襲われて、魔法の国へ行ってしまう。
元の世界へ帰るには、オズの魔法使いに会いに行けば良いと教えられたドロシーとトトは、早速魔法使いに会う為の旅に出た。
その途中で脳みそのない案山子、心がないブリキ男、臆病なライオンが仲間に加わるが、ドロシーが偶然にも殺してしまった魔女の妹に目を付けられ、様々な脅威がドロシー達に襲い掛かる。
感想&解説
MGMが製作した、ファンタジー映画の傑作。
余計な小細工などは一切なく、いかにもファンタジーらしい正統派の作りになっており、さらに特殊メイク・着ぐるみ・セット・特撮の完成度の高さなど、とても第2次世界大戦が始った年に作られた映画とは思えず、子供から大人まで楽しめる内容になっております。
音楽の出来も素晴らしく、見事に「オズの魔法使」の世界観に合っており、映画を盛り上げています。
また悪役である魔女の外見が、「バンジョーとカズーイの大冒険」シリーズに登場するグランチルダにそっくりで(と言うより、まんまだが)、その原点とも言えるでしょう。
ただ唯一の不満といいましたら、ドロシー達の冒険が全部夢の出来事で、現実ではなかった事ですね…。いわゆるという夢をみたんだ的な感じで(笑)。まぁ映画自体を見れば、まったくそんな事感じませんけど(笑)。
さて「オズの魔法使い」と言いましたら、脳みそがない案山子・心がないブリキ男・勇気がないライオンといった、それぞれの悩みを持つキャラクターが、ドロシーに続く主役的存在として登場しますが、案山子は脳みそがないと言っている割には、敵から逃れる為にシャンデリア(?)を落す作戦を考えたり、ブリキ男も自分の悩みを歌にしたり、ドロシーが魔女にさらわれた時には泣き叫ぶなど、喜怒哀楽の感情表現が豊かで随分人間味溢れる性格をしてますし、ライオンの方も何度も逃げ出そうとしますが、何だかんだ言いつつも魔女にさらわれたドロシーを救う為に、仲間達と協力したりしました。
これは僕の想像ですが、本当は持っているのに、本人がそれに気付いていなかったという事になりますね。
つまりこれと同じで、誰もが自分では気づいていない何かを持っている事を、この映画で言いたかったのかもしれません。
スタッフ
監督:ヴィクター・フレミング
製作:マーヴィン・ルロイ
音楽:ハーバート・ストサート
作曲(歌):ハロルド・アーレン
作詞 : エドガー・イップ・ハーバーグ
キャスト
ドロシー:ジュディ・ガーランド
案山子、ハンク:レイ・ボルジャー
ブリキ男、ヒッコリー:ジャック・ヘイリー
ライオン、ジーク:バート・ラー
グリンダ(北の良い魔女):ビリー・バーク
西の悪い魔女、ミス・ガルチ:マーガレット・ハミルトン
オズの大魔法使い、占い師マーヴェル、御者、門番:フランク・モーガン
トト:テリー
動画もありますので、もし良ければどうぞ↓
神曲ですね。まさに映画史に残る名シーンですよ!!
ですけど、この時ジュディ・ガーランドは、覚醒剤の使用により「ハイ」の状態で歌っていたというのは、結構有名な話だったりする。
まぁジュディ自身が、薬物・アルコール中毒者で、かなりのヤリマンだったらしいし…。
おまけではありますが、1910年に作られたサイレント映画です。
どうやら原作者自ら製作に関わっているらしく、まさに色んな意味で貴重な映画です。
普通動物達は本物が使われる事が多いですが(今ならCGが使われますが)、本作では「ピーター・パン」(1924年版)みたいに、殆ど着ぐるみで撮影されており、少し異様な雰囲気がありました。
他のサイレント映画と比べると、劇に近くカメラも一切動かない固定画面な為、全体的にジョルジュ・メリエスの映画に近かったです。
流石に1939年に作られたバージョンと比べますと、地味で迫力に欠けますが、まぁこれはこれで良い気もします。
ちなみに本作は、「オズの魔法使」3枚組エディションの特典映像で、他のサイレント映画版「オズの魔法使い」と共に収録されているので、興味のある方は是非どうぞ。
また1910年版に39年版のBGMにしたMAD(?)もあり、こちらも良ければどうぞ。
元はYouTubeにあった動画らしいですが、版権のせいか警告が出てしまったそうです↓
1枚目はiある限り オズの魔法使いとリターントゥオズからで、2枚目はThe Wizard Of Oz (1939) Movie Stillから。
参考:オズの魔法使 - Wikipedia、ジュディ・ガーランド - Wikipedia、Ozu no mahôtsukai (1939) - IMDb、オズの魔法使い - Wikipedia。