今日は前から観たかった作品の1本「The Monster of Piedras Blancas(ピエドラス・ブランカスの怪物)」をYouTubeで観ましたので(パイドラス・ブランカスという表記もあるが、原語ではピエドラス・ブランカスと言ってる為、ここでは本家を尊重しそう表記する)、その事について書きます。


ストーリー
カリフォルニア西岸の街ピエドラス・ブランカスには、海から怪物がやって来て人間を襲うと言う伝説がある。
灯台守の警告を無視した2人の漁師が首なし死体で発見され、人々は伝説が甦った事を知る。
怪物は街を襲い殺戮を繰り返すが、灯台の天辺に誘き寄せられて光で目が眩んで転落する。


解説&感想
「大アマゾンの半魚人」で有名なジャック・ケヴァンがプロデュースした、低予算モンスター映画。
怪物が生首を手に持っている写真が有名で、どんな活躍をしてくれるのだろう?とちょっと楽しみだったのですが、いざ観てみるとダラダラとした会話シーンばかりがメインで、怪物が中々出て来ないのだ。
出て来た!!と思ったら、またダラダラの人間ドラマが続き、待ってました!!と思ったら、あっという間にグダグダドラマに戻るという繰り返しで、怪物の出番が殆どないのです。
やっと本格的に暴れ回るんだなと思ったら、あっさり倒されてしまうし、正直ガッカリしました。
はっきり言いますと、この映画テンポが悪いですし、演出に問題があると思います。もっとサクサク進むか、余分なシーンをカットする、怪物の出番をもっと増やすなどしてほしかったです。だってモンスター映画なんですから、モンスターが出てくれなきゃ話が始りませんからね。
しかし夜になって、建物の影に怪物の影が映るシーンは、中々雰囲気が出ていて良かったです。
ちなみにこの怪物、半魚人のような姿をしていますが(設定では深海底で誕生した海棲爬虫類の突然変異体だという)、手は「The Mole People」のモグラ人間で、爪先が「宇宙水爆戦」のメタルナミュータントの流用である事は有名な話です。
これはこのモンスター達が、みんなケヴァンの作品だった為、その関係で出来た事だと思いますが、いくら低予算とはいえ余っ程予算がなかったんだろうか…(怪物のスーツアクターもケヴァン自身だそうですが、これもそれが理由なんだろうか?)。
個人的にこのデザインは気に入ってるし、もっと活躍してほしかったなぁ…。


スタッフ
製作、特殊効果:ジャック・ケヴァン
監督:アーヴィング・バーウィック
脚本:ヘイル・チェイス
撮影:フィリップ・H・ラスロップ


キャスト
サム・ジョルゲルソン:レス・トレメイン
ジョージ・マトソン:フォレスト・ルイス
スタージェス:ジョン・ハーモン
エドラス・ブランカスの怪物:ジャック・ケヴァン(ノンクレジット)


本編が上で、下が予告編です↓


1枚目:The Monster of Piedras Blancas (Lobby Card) 1959 Flickr - Photo Sharing!
2枚目:Classic Movie Monsters


参考
The Monster of Piedras Blancas (1959) - IMDb
図説 モンスター―映画の空想生物たち
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