昨日は「ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒」を観ましたので、その事について書きます。


ストーリー
中学生の少女比良坂綾奈は、数年前ギャオスと戦っていたガメラによって家族を殺され、それ以来ガメラを憎んでいた。
何とか親戚の日野原家が住む南明日香村に移り同居生活を始めたが、日野原家以外の人間にはなかなか馴染めず、よそ者扱いする同級生、知美、早苗、夏子らの悟に対するいじめにあっていた。
ある日の事、大昔の魔物が封印されているという洞窟へ入った時、見た事もない奇妙な生物と出会う。
その生物こそが例の魔物であり、周囲から危険な存在だと言われながらも、ガメラに対する憎しみからその生物に今は亡きペットとして飼っていた猫から取ってイリスと名付けて、両親の敵討ちをする為に育てるが…。


解説&感想
平成ガメラシリーズ第3作目で、尚且つ完結編。
ガメラといえば今まではSF要素が強かったのに対し、こちらはオカルト要素が強いのが大きな特徴です。
相変わらず作りが凄く、ガメラ達が起こした事件を積極的にテレビで伝えるシーンや、インタビューに答えている一般市民のシーンがあるなど、もし怪獣映画の出来事が現実に起こったら、こうなるだろうと言いたくなるようなリアルさがありました(平成ゴジラシリーズはこのようなシーンがないから、正直リアルさに欠けている所がある)。
ただ退魔の剣の存在意義やラストのギャオス軍団の登場など、全体的に説明不足の所があり、映画の内容をちゃんと理解している人による解説がないと、何が何だか分からないシーンが多いのは残念です(家の場合は、弟が細かい所まで解説していた)。
他にも前2作と異なり、ちゃんと物語が完結していないまま終わっており、観ていてスッキリせず、娯楽性に欠けていたのも確かです(一応4という続編は作られましたが、あれは自主製作という事もあって同人誌みたいな物で公式じゃないし…)。
それと本作はエヴァンゲリオンの影響をかなり受けているらしく、イリス(演じたのは、何と前作でガメラを演じた大橋明さん。大橋さんは本作では悪役という事もあって大暴れが出来ると乗り気だったそうですが、いざやってみたらあまり暴れるシーンがなかった為、ガッカリしたんだとか)も巨神のイメージが強くて怪獣という感じはまったくなく、ヒロインの比良坂綾奈も外見・名前共に綾波レイがモデルなんだそうです。
最後になりますがイリスの名前を初めて見た時、「ホルスやアヌビスみたいな、エジプトの神様みたいな名前だな」と思ったのですが(リアルタイムで観た時から2年ぐらい前に、エジプトの展示物を見に行った事があったから余計に)、実際はギリシャ神話に登場する虹の女神イーリス(英語読みだと、アイリスになるらしい)が元になっているそうです。


スタッフ
監督:金子修介(本編)、樋口真嗣(特技)
脚本:伊藤和典金子修介
製作:土川勉、佐藤直樹、南里幸
製作総指揮:徳間康快
音楽:大谷幸
主題歌:「もういちど教えてほしい」ユリアーナ・シャノー
撮影:戸澤潤一(本編)、村川聡(特技)


キャスト
長峰真弓:中山忍
比良坂綾奈:前田愛
草薙浅黄:藤谷文子
朝倉美都:山咲千里
倉田真也:手塚とおる
大迫力:螢雪次朗
斉藤雅昭:本田博太郎
航空総隊・司令:津川雅彦
ガメラ福沢博文
イリス、トラウマガメラガメラを見て怖がる黄色い服の男性:大橋明


予告編です↓

1枚目:Gamera III Awakening of Irys (1999) « SKREEONK!
2枚目:ガメラ3-邪神(イリス)覚醒- 再視聴 - ささやかなJUNKER
参考:ガメラ3 邪神覚醒 - Wikipedia平成ガメラ Blu-ray BOXに収録されている特典映像