■ - asabatyouのなんでもブログ

今日は昨日借りてきた、14話から18話まで収録されている4巻の「戦え！マイティジャック」（1968）を観ました。
理由は怪獣が登場しているからですね、やっぱり（笑）。

個人的に一番印象に残ったのは、宇宙船が故障してしまったため地球に来ただけですが、侵略者だと間違えられて攻撃されてしまう、第16話の「来訪者を守りぬけ!」でした。
登場する宇宙人モノロン星人は、「ウルトラセブン」（1967）に登場したゴース星人を赤く変えただけですが、リアルさを重視に作られていたため、地球人の言葉を話す事はなく、あくまで母星の言葉しか話さないため、まるで本物の宇宙人に見えました。

しかしこのエピソードで一番注目すべき所は、宇宙人だからという理由で何でも悪者なのか？という事です。

先ほど書いたように、モノロン星人は決して悪者ではなく、本当に宇宙船が壊れてしまったので、それを修理するために来ただけです。
その事実は知ったマイティジャックの隊員の一人は彼を助け、さらにこの事を仲間に話したら、絶対に侵略者だと思いこんで殺そうとするに違いないと判断して、何としてもモノロン星人と地球人が接触しないようにします。
しかし彼の努力も空しく、その行動の怪しさから、宇宙人を匿っている事がバレてしまい、遂にマイティジャックと自衛隊が宇宙船を爆破しようと迫ってきます。
ですがちょうどその時、他のモノロン星人達が現れ、仲間を救出すると、助けてくれた感謝の気持ちと、これから友好的な関係を築いていこうという友情を込めて、白いハトを送ります。

ですが地球人達はモノロン星人達が帰ると、問答無用でそのハトを射殺するのでした…。

そんな態度に男は「平和を返しやがれ！！」と怒鳴り、そして嘆くのだった…。

何故でしょうか？彼らは全然敵ではないのに、寧ろ我々と友達になれたかもしれないというのに、何故その行為を平気で裏切る事が出来るのでしょうか！？
我々人類にとって、例え相手が良い奴であろうが悪い奴であろうが、見知らぬ者＝悪となってしまうのでしょうか？
だとしたら、あまりにも人類は哀れな生き物としか言いようがありません。

そういえばウィキペディアの解説に寄ると、ドラキュラスやバット星人は、ウルトラマンの事を「宇宙人のくせに地球人の味方をする裏切り者」と呼んでおり、酷く嫌っているようですが、それがよく分かります。

我々人類は宇宙人だけでなく、同じ人類も信頼出来ない程、愚かな生き物ですから…。

このエピソードで、「それは外宇宙からやってきた（IT CAME FROM OUTER SPACE）」（1953）というアメリカのSF映画を思い出しました。
僕はこの映画を観た事がありませんので詳しい事は言えませんが、「あなたの知らない怪獣【秘】大百科」という本に寄りますと、宇宙船が壊れてしまったので修理しに地球に来ただけなのに、地球人に攻撃されてしまう宇宙人のドラマを描いた作品です。
両者の間に入る主人公が、宇宙人に「何故、堂々とみんなの前に姿を現さないのか？」と質問しますが、彼は「地球人はまだ、姿が違うという理由だけで恐れ、排撃するからだ」と答えます。
こう考えると地球人って、宇宙人達の間では、かなり嫌われているのかもしれません。
しかし主人公は宇宙人がそう言っても、「私は大丈夫だ」と言いますが、実際に一つ目宇宙人を見たときは吐きそうになってしまいます。
ですが主人公の努力に寄って、地球人と宇宙人の接触は避けられ、宇宙船は無事に地球を去っていきます。
それを見て主人公は、こう言います。

「我々はまだ、彼らと会えるときではなかったんだ。でも我々が星を見続けていれば、彼らはまた帰ってくるさ」

人間と宇宙人の友情。
それはかつてウルトラマンエースが地球を去る時に言った時のように、この世から争いがなくなり、全ての人々がお互い助け合い愛し合い、そして信じる心を持って生きていくようになれば、必ず我々と宇宙人が手を取り合う日が来るかもしれません。

画像はhttp://blogs.yahoo.co.jp/gutsonedaba/393587.htmlから。