昨日は前から観たかった映画の1本、「The Cyclops(サイクロプス)」をYouTubeで観ましたので、その事について書きます。
こういう古き良き時代の欧米の怪獣・モンスター映画は、また観てみたいと思っていたのですが、中々タイミングが掴めなかったので、正直ウズウズしていました(笑)。


ストーリー
行方不明の婚約者を捜す主人公のスーザン含む男女四人がメキシコの山間部を訪れる。そこにはウランの鉱床があり、放射能による様々な巨大生物が生息していた。
巨大生物達の脅威にさらされながらもスーザンは婚約者を捜すが、まったく見つからない。だがそこへ片目が潰れた1つ目巨人が現れるが、その巨人こそ婚約者ブルースの変わり果てた姿だった!!
スーザン達は、ブルースを説得しようとするが…。


解説&感想
何でも既存の生物の巨大化が大好きで有名な、バート・I・ゴードンが手掛けた怪獣映画。
ゴードンらしく本物の動物を、合成やミニチュアで巨大生物のように描く特撮が使われているのですが、巨大イグアナや巨大テグー(多分)、巨大タランチュラといったお馴染みの物は勿論、巨大タカや巨大ネズミ、そしてギョロ目のグロい1つ目巨人が登場するなど、ゴードン版怪獣総進撃といった内容となっております。
しかし怪獣の生息地へ行く所までは展開が早くて良いなと思ったのですが、そこから後は展開が平板でイマイチ面白みがありませんでした。
ラストも主人公達が巨人の片目を潰し、痛がっている隙を見て逃げ帰るという、何の救いもないのもいただけないです。救いはないんですか!?
ただ巨大イグアナの、ライオンやトラに似た鳴き声は、中々迫力があって良かったです。
また大蛇の鳴き声は、「知られざる土地」のプレシオサウルスや、「シンドバッド7回目の航海」のドラゴンの唸り声として使われていました。
まあ映画の出来はともかく、ゴードン自身は「人間ならトカゲなどと違って、こちらの思う通りに演技させられる。巨大化させるなら人間が一番」と思ったようで、これ以降も「戦慄!プルトニウム人間」や「巨人獣」といった、巨人が主役の怪獣映画をいくつか作っていきます。その縁か本作で巨人を演じたディーン・パーキンは、その「巨人獣」で主役の巨人を演じております。


スタッフ
製作・脚本・特殊効果・監督:バート・I・ゴードン
撮影:アイラ・H・モーガン
編集:カルロ・ロダート
音楽:アルバート・グラッサー
特殊メイク:ジャック・H・ヤング


キャスト
ラス・ブラッドフォード:ジェームズ・クレイグ
スーザン・ウインター:グロリア・タルボット
リー・ブランド:トム・ドレイク
マイチン・マルビル:ロン・チェイニー・ジュニア(クレジットではロン・チェイニー
女性販売員:マーレーン・クロス
警察官:マニュエル・ロペス
知事:ビンセント・パデュラ
サイクロプス/ブルース・バートン:ダンカン・ディーン・パーキン
サイクロプスの声:ポール・フリーズ


上が本編で、下が予告編です↓


1枚目:The Cyclops - Wikipedia, the free encyclopedia(参考にも使った)
2枚目:NATURALISTIC! UNCANNY! MARVELOUS! THE CYCLOPS (1957)
参考:http://www.megaforce.org/w-e7big.htmあなたの知らない怪獣マル秘大百科SF MOVIE DataBank:サイクロプスThe Cyclops (1957) - IMDb



そうそう、バート・I・ゴードンで思い出したんですけど、今度やる「センター・オブ・ジ・アース」の続編が、まんまゴードンの作品みたいで笑っちゃいました(笑)。
巨大昆虫や巨大トカゲなどがいる島に主人公達が行く物語で、ゴードンが思わず「お前人のモノを・・・!」と言いそうな感じですが、何だか技術は進歩してもイマジネーションは何も進歩してない感じですね(苦笑)。ウィキによりますと、ジュール・ヴェルヌの「神秘の島」などを元にしているそうですが…。